医療被ばくは本当に体に影響があるの?

2026.03.17

事務局長のKです。そして診療放射線技師でもあります。
今回のブログは『医療被ばくは本当に体に影響があるの?』について書こうと思います。
「CTやレントゲンは、放射線を使うと聞いて少し不安です」
診察の中で、こうした声をいただくことは少なくありません。

日本では、東日本大震災以降、
放射線に対して不安を感じる方が増えた印象があります。

そのため、
「医療の放射線も体に影響があるのではないか」
と心配されるのは、ごく自然なことです。

結論からお伝えすると、
医療で行われる検査による被ばくが、すぐに体へ悪影響を及ぼすことは、ほぼありません。

放射線の影響は「量」で決まります

放射線の影響は、
浴びたかどうかではなく、
どれくらいの量を浴びたかで決まります。

これは、
お酒や日光と同じような考え方です。

少量であれば、体に大きな問題は起こりません。
非常に多い量を、一度に浴びた場合に影響が出ます。

医療で使われる放射線量は、
体に影響が出るとされる量より、はるかに少ない範囲で管理されています。

また、放射線は一括りに語られがちですが、
医療で使用する放射線は厳格に管理されたものであり、
災害時のような状況とは性質が大きく異なります。

医療被ばくと自然被ばくの関係

私たちは日常生活の中でも、
自然から放射線を受けています。

自然放射線は、年間およそ2.1mSvとされています。

医療被ばくは、
この自然被ばくに「少し上乗せされる」イメージです。

たとえば、

・胸部レントゲン
・頭部CT

これらは、診断に必要な情報を得るために、
最小限の被ばく量で行われています。

「将来のがんが心配」という不安について

よくあるご質問のひとつに、
「検査で将来、がんになりませんか?」
というものがあります。

現在の医学的な考え方では、
医療被ばくによる発がんリスクは、極めて低いとされています。

それよりも、

・病気を見逃してしまうこと
・診断が遅れて治療が遅れること

こちらのほうが、体への影響ははるかに大きいと考えられています。

そのため、
「必要な検査を、必要なタイミングで受ける」
これがとても大切です。

医療では被ばくをできるだけ減らしています

現在の医療現場では、

・必要のない検査は行わない
・被ばく量をできるだけ少なくする
・機器や撮影条件を常に見直す

といった取り組みが行われています。

CT検査も、
「たくさん放射線を出している」わけではなく、
診断に必要な最小限の線量で撮影されています。

不安なときは、遠慮なくご相談ください

放射線についての不安は、
「気にしすぎ」でも「わがまま」でもありません。

分からないことを、そのままにしないことが大切です。

当院では、
検査の必要性や被ばくについても、
できるだけ分かりやすくご説明するよう心がけています。

おわりに

医療被ばくは、
正しく管理された、安全性の高いものです。

大切なのは、
不安だけで検査を避けることではなく、
正しい情報を知ったうえで、安心して検査を受けていただくことだと考えています。

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