急な寒さに注意|ヒートショックとくも膜下出血(SAH)の関係
院長のMです
1月に入り、大寒を迎えるこの時期は、一年の中でも特に寒さが厳しくなります。
暖房の効いた室内と、寒い脱衣所や浴室との温度差が大きくなり、体に思わぬ負担がかかりやすい季節です。
このような冬場に注意したい現象のひとつが、ヒートショックです。
ヒートショックは血圧の急激な変動を引き起こし、場合によっては脳の血管に影響を及ぼすことがあります。
今回は、ヒートショックとくも膜下出血(SAH)との関係についてご説明します。
冬に増える体調変化について
冬の時期になると、
「入浴中や入浴後に急に気分が悪くなった」
「今までに経験したことのない強い頭痛が出た」
といったご相談をいただくことが増えてきます。その背景に関係していることがあるのが、ヒートショックです。
ヒートショックとは
ヒートショックとは、
急激な温度差によって血圧が大きく変動することを指します。
特に冬場は、
暖かいリビング → 寒い脱衣所 → 熱い浴槽
といった環境の変化が短時間に起こりやすく、
血圧が急上昇・急降下しやすくなります。
この血圧の変動は、心臓や脳の血管に大きな負担をかけることがあります。
ヒートショックが脳に与える影響
血圧が急激に変動すると、脳の血管にも強いストレスがかかります。
特に、脳動脈瘤がある場合には、その血管が破れてしまうリスクが高まると考えられています。
このような状況で起こりうる重篤な病気のひとつが、くも膜下出血(SAH)です。
くも膜下出血(SAH)とは
くも膜下出血とは、脳の血管が突然破れて出血する病気です。
主な特徴は、
- ・突然起こる非常に強い頭痛
- ・吐き気や嘔吐
- 意識がぼんやりする、呼びかけへの反応が鈍くなる
などが挙げられます。
特に、「今まで経験したことのない激しい頭痛」は、重要なサインのひとつです。
症状が急激に進行することもあり、早めの対応が非常に大切です。
このような症状がある場合はご注意ください
- 入浴中や入浴後に急に強い頭痛が出た
- これまでとは明らかに違う痛みを感じる
- 頭痛に加えて吐き気やめまいがある
家族から見て、様子が普段と違うと感じる
このような場合は、「少し様子を見よう」とせず、早めに医療機関へご相談ください。
MRI検査による確認が重要です
くも膜下出血や脳動脈瘤の有無を確認するためには、MRI検査が有効です。
出血の兆候や、将来的なリスクとなる血管の異常を調べることができます。
「頭痛が一時的に落ち着いたから大丈夫」と思われるケースでも、
検査を行うことで安心につながることがあります。
ヒートショックを防ぐためのポイント
日常生活の中で、次のような点にご注意ください。
- 脱衣所や浴室を事前に暖める
- お湯の温度は高くしすぎない
- 食後すぐや飲酒後の入浴は控える
- 体調がすぐれない時は無理に入浴しない
特に、ご高齢の方や持病をお持ちの方は、周囲の方の見守りも大切です。
まとめ
冬場のヒートショックは、脳の血管に負担をかけ、
くも膜下出血の引き金となる可能性があります。
「いつもと違う頭痛」
「急に現れた強い症状」
を感じた場合は、早めにご相談ください。
東京頭痛脳神経クリニックでは、
頭痛や脳の病気に関する検査・診察を行っております。
気になる症状がございましたら、お気軽にご相談ください。
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